服地パイセン

生地にうるさい服屋で学んだことを活かし、洋服のわかりづらいことをわかりやすく解説します。

【カメラ初心者】整った写真を撮影する基本テクニック〜アングル編〜

写真撮影のコツ〜アングル編〜

こんにちは。 服地パイセンです。

 

前回の写真撮影のライティングについて書いた記事の続きになります。

写真の表現方法は実に様々で同じ物を撮影しても、見やすいものや迫力のあるものなど色々あり、表現の巧い写真は『視点』まで計算されています

 

たとえばこんな写真と

真俯瞰のアングルで真上から撮影した明治のチョコレート

こんな写真

あおりアングルで低めの位置からチョコレートを撮影しました

どちらもコンビニで買ったチョコレートを同じ環境で撮影したものですが、印象がまったく違います。

 

僕は通販の会社に勤めていて、モデル撮影、物撮り、動画撮影などの撮影に関する業務に携わることも多く、撮影に関する一通りの知識や経験をしています。

 

この記事では撮影業務を通して学んだ、アングルや距離感の基本についてシェアしようと思います。カメラ初心者の方が撮影する際の参考になれば嬉しく思います。

 

 

 

 

 

アングルとは?

アングルは撮影するときのカメラの角度のことです。

写真撮影では光の当たり方や構図など色々考えて撮りますが、アングルも写真の印象に影響します。

 

被写体を上から撮るのか、横から撮るのか、下から撮るのか。

どんな角度で撮ればどのような印象になるのかを

理解していれば、イメージにぴったりな撮影ができるようになります。

 

アングルでどう変わる?印象が変わるアングルの決め方

同じものを撮影しても撮るアングルによって、受ける印象がガラッと変わります。

『見る人に何を伝えたいか』を考慮してアングルを変えるのが効果的です。

 

カメラの高さやレンズを向ける角度などで印象が変わります。

 

俯瞰(ハイアングル)

俯瞰アングルでかなり高い位置からカメラで撮影した街の写真

被写体に対して高い位置から見下ろすように撮影するのが、俯瞰(ふかん)撮影です。

 

真上から撮影し、平面的にディテールが正確にわかるような写真になります。極端な例は、ヘリコプターなどによる高空からの撮影です。

 

コンビニで買った明治のチョコを俯瞰で撮ってみました。

俯瞰アングルでチョコを撮影しました

綺麗に整った印象になるので、グラフィカルに見せることができるのも特徴です。

 

斜俯瞰

カメラを斜俯瞰アングルで構えて街並みを撮影した写真

その名前の通り、俯瞰よりも少し見下ろすように撮影したものを斜俯瞰(しゃふかん)といいます。

奥行きがしっかり伝わるようなオールマイティなアングルです。

 

先程のチョコを斜俯瞰で撮影するとこのようになります。

明治のチョコレートを斜俯瞰のアングルで撮影しました

目線に近く、馴染みのある見た目だと思います。

 

水平アングル

水平アングルで街並みを撮影しました

遠くを見つめるように、カメラを地面と水平にして撮影することを水平アングルといいます。

 

安定感のある写真を撮影できますが、水平アングルばかりが並ぶと平坦で退屈に感じられることもあります。

 

水平アングルで撮影しました

大きさや高さの違いが性確に把握しやすい角度です。

 

あおり(ローアングル)

カメラを上に向けて構えるとあおり撮影ができます

被写体を見上げるように撮影することを、あおり撮影と呼びます。

 

強く、立派なイメージを演出したいときによく使われ、形を誇張したりできるアングルです。


あおり撮影は、俯瞰撮影とは逆に、被写体を大きく、尊大に見せる効果があります。

 

あおりアングルでローアングル撮影しました

明治のチョコレートもどこか誇らしげに見えます。

 

距離感も写真の見え方に影響する

2メートルの距離から撮影した全身写真
4メートルの位置から全身を撮影しました

『カメラを低めのアングルから撮るとスタイルよく見える』というのは有名です。
脚が長く、顔も小さくみえますが、違和感が出ることもあるので注意も必要。

 

上の2枚の写真はどちらもスマホを地面に置いて撮影したもので、似ているようで少し違います。低い位置からなので、少しあおるように撮影しています。

何が違うかというと、カメラから被写体までの距離が違うんです。

 

左の写真は2メートルくらいの距離から撮影したもので、
右の写真は4メートルくらい離れて撮影したものです。


左の2メートルの距離の方が明らかに下から撮影している感じが出ていて不自然に写っています。

被写体からカメラまでの距離が近すぎると歪んでいるのがわかります。

顔をカットしているのですが、顔まで入れると顕著にあらわれます。

 

スタイルの見え方には、カメラからモデルまでの距離も関係してくるのがよくわかります。

 

近くで撮影するとアングルの影響を受けやすい

郵便ポストを近くからカメラで撮影したら歪みが気になる

胸の高さで水平アングルでポストを撮影しました。

 

裾がすぼまっているので、少し高めの位置から撮影しているのがわかります。

 

カメラから被写体までの距離が近いと、撮影するアングルの影響を受けやすいです。

 

近くのものが大きく遠くのものが小さく見えるので、上部ほど大きく下側が小さく見えてしまいます。

 

遠めから撮影するほどアングルの影響を受けづらい

郵便ポストを遠目から写真撮影したら歪みが気にならない

同じ高さとアングルで撮影しても、カメラから被写体までの距離が遠くなると歪みが少なく、より自然でスタイリッシュな写り方になります。

 

人物を撮影するときも全身を撮影するときは、ある程度距離を撮った方が違和感のない写真がとれるはずです。

 

整った写真にみえるポイント

『なんか写真が変だな』と思ったら、写真が歪んでいたり傾いていることが多いです。

 

全身写真を撮ると柱や壁などの垂直の線、
地面やタイルなどの水平の線が映ります。

 

その垂直か水平の線どちらかだけでも揃えてあげるだけで一気に写真が整った印象になります。

『地面が傾いているから水平にする』
『柱が斜めを向いているから垂直にする』
といった具合です。

 

逆に整いすぎて面白みがないような場合は、傾けてあげるだけで動きがでます。

是非試してみてください。

 

 

 

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