服地パイセン

生地にうるさい服屋で学んだことを活かし、洋服のわかりづらいことをわかりやすく解説します。

服を買い足さなくてもセンスよく着るために必要なのは『着崩しのテクニック』だ

飽きてしまった定番の服を新鮮に着るには

こんにちは。 服地パイセンです。

 

『去年までと同じような服装をしている』
『自分の服装に飽きた』
という人は多いと思います。

 

ですが、洋服を買い足さず去年までと同じ服でも、着方を変えるだけで新鮮に着こなすことはできるんです。

 

トレンドは変化します。その変化に合わせてコーディネートのバランスも微妙に変わってくるので、それに合わせて着方に変化をあたえるだけで新鮮に見えたりします。ポイントは『着崩し方』です

 

僕は仕事で年間2000型くらい洋服のコーディネートを組みます。着崩し方にもトレンドがあって、定番の着崩し方から最近注目されている着崩し方があるので、ピックアップしてみました。

洋服を買い足さなくても新鮮なコーディネートができる手助けになるはずです。

 

 

 

 

 

定番アイテムを今っぽく着るには『トレンドにあった着崩しテク』をマスターすること

コーディネートにはトレンドが大切

前回の記事で買い物の失敗について書いてみました。

いつも投稿した後に記事を見直し、修正をするようにしているのですが、自分でもあまり上手くまとまっていないような気がしたので内容を整理してみます。

 

ものすごく簡単に要約すると、
『しっかり考えて買ったら失敗しにくい』
という内容です。

 

『情動的な買い物は失敗しやすいから論理的に考えよう』という軸と『トレンドは変化する』という2つの軸で考えます。

失敗しない買い物と失敗しやすい買い物の違いを表す図

買い物で失敗しやすいのは情動的に買い物をした

△と×の箇所です。

 

『情動的かつトレンドじゃない買い物』
『情動的かつ短期のトレンドの買い物』
は失敗しやすい。

あくまで僕の感覚なんですが、だいたい合ってると思います。

 

反対に、
『定番アイテムや長期トレンドのアイテム』
はずっと使えて失敗も少ない買い物になりそうですね。

 

ただ出番が多いので、飽きてマンネリ化しやすいという側面も持ち合わせていると思います。

 

前置きが長くなりましたが、今回はそんな定番アイテムを今っぽく、センスよく着るにはどうすればいいか考えてみます。

 

トレンドの方向性を理解しよう

定番アイテムを『ただ着ただけ』にならないためには、その大きなトレンドの流れを利用するのが大事です。

大きなトレンドは長期的な気分で形成されます。

 

カジュアルシーンの今の流れは
・リラックス感
・ストレスフリー
という類のキーワードがポイントで、ぴったりしたタイトシルエットではなく、ゆったりめがトレンドです。

 

大きめのサイズ感に飽きてきた人もいるかもしれませんが、この傾向はまだもう少し続くようです。

 

トレンドアイテムは買うべきか

ハーフジップニットやカレッジスウェットなんかは今年のトレンドアイテム。

 

取り入れるだけで今年らしい服装になりますが、無理に取り入れなくてもトレンドの方向性を押さえておけば十分今っぽいコーディネートはできると思います(納得いくくらい気に入ったのが見つかったら買った方がいいと思います)。

 

そこでトレンド感のある着崩し方がポイントになってきます。

 

定番の着崩しとトレンド感のある着崩しを挙げていきます。

 

 

定番の気崩しテクニックはどのようなものがあるか

まずは定番の着崩しテクを挙げてみます。

 

当たり前のように取り入れているものも多いですが、改めて整理してみるといろんな着崩し方がありますね。

 

フロントオープンで羽織る

無印のシャツをフロントオープンで羽織る

トップスにボリュームを出すのに一番簡単なのは『フロントを閉めない』ことです。

 

シャツならボタンを開ける。

ジッパーの上着ならジップを開ける。

という具合です。

 

たったこれだけでシルエットが変わります。

 

『なんだそんなことか』

と思うかもしれませんが、シャツはもともと肌着だったというルーツもあるので、フロントオープンで着ることに抵抗ある人は割と多いです。

 

小物をつかって着くずす

キャップをかぶったり、足元をスニーカーにするなどスポーティなアイテムを取り入れるのも立派な着崩しです。

もともとファッションの文化は貴族のためのものだったので、いかに優雅に美しく魅せるかという、ドレスの文化です。

 

一方、現代のスポーツは機能的でカジュアルなもの。

 

スポーツミックスは、その両者のバランス感を楽しむスタイルなんでしょう。

 

過去に書いた自分の記事の一部なのですが、改めて読み返してもまさにその通りだなと思います。

 

スポーツミックスは世代によって捉え方が全然違うと思うんですが、そんなことを書いた記事があるのでよかったら読んでみてください。

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パンツの裾をロールアップする

パンツの裾もキチッと整えずに生地を折り返したり、曲げたりするだけで動きが出て、雰囲気を少しばかり変えることができます。

 

『ロールアップはダサい』
と思ってる人も多いようです。ロールアップについて書いた記事があるのでよかったら読んでみてください。

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シャツを腕まくりして着崩す

腕が短めの人はシャツの袖が余ってしまい、カッコつかないことありませんか?

 

僕がそうです。
なので、ほぼ年中腕まくりしてます。

 

腕まくりをする事で、体型をカバーすることができます。

シャツの腕まくりについて書いた記事があるので、詳しくはそちらを読んでみてください。

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最近注目されている着崩しテクニックを紹介します

もう少しマイナーといいますか、意図的にやらないと真似しないような着崩し方もあります。

ここ数年雑誌などでスタイリストさんが意図的にやっていることが多い着崩しを少し紹介します。

 

コートは上だけ留めてAラインにするか、タートルやパーカーをイン

ボリュームのあるコートとフーディのコーディネート

出典:men's FUDGE


ボリュームシルエットがトレンドの時はコートもボリュームのあるAラインが流行ります。

でもアウターは値が張るので、何着も買い足すのは難しい。

 

そんなときは手持ちのコートのシルエットをごまかすことで今っぽく着れます。

 

方法は簡単で、第一ボタンだけを留めることでコートがAラインシルエットになります。

 

ちょうどいい写真を見つけられなかったのですが、よかったらやってみてください。

 

コートの着方で言うと、今年はパーカーやタートルネックなどで、目線を上に持ってくるコーディネートが目立っている気がします。

 

深めのVゾーンを創り出す

ここ数年の首元のトレンドはというと、首のつまったクルーネックが人気でした。

モックネックやタートルネックは徐々に人気が出てきて、Vネックはダサいという扱いでした。

 

そんな首回りのトレンドに変化が出てきています。

 

中でも深めのVネックのデザインが注目されていて、レディースでは深めのVネックニットが多いです。

 

雑誌やカタログなどでも、積極的にVゾーンを作っている印象です。

 

ハーフジップやアノラックでVラインを作る

トレンドのアノラックでVゾーンを作る

出典:SHINZONE NEWS

 

首もとはつまってるのがトレンドでしたが、開いてるのが注目され出してます。

 

首元詰まってるのが良かったのでアノラックもジップを閉めていたところ、ジップを開いてVゾーンを演出するのが注目されています、

 

シャツのフロントを大きくひらく

ボタンダウンシャツのボタンを大胆に開けるコーディネート

出典:SHINZONE NEWS

Vゾーンの作り方でもう一つ。

 

左側(←)のモデルはボタンダウンシャツの襟のボタンを外して、第5ボタンまで開けています。


ボタンダウンシャツはロールが命。第1ボタンを開けた時にロールが綺麗にでるように設計されていることが多いので、

ボタンダウンシャツのフロントを2つ以上開ける』という発想自体なかなか生まれません。

 

そこを思い切って5つも開けるというのは、普通は思いつきもしないような着崩し方です。

 

ソックスインで裾に変化をつける

トレンドのソックスインコーディネート

出典:SHINZONE NEWS

スウェットパンツやジョガーパンツの裾をソックスインするコーディネートも2021年くらいから見られます。

アウトドアテイストやストリートの流れからだと思います。

 

少しマネしにくいですが、足元に変化をつけれるのでやってみてもいいかもしれません。

 

何から買い足すか迷ったら…?

着こなしやごまかしについて書きましたが、
基本的にトップスの内容が多かったと思います。

 

ところが、トレンドの変化はパンツのシルエットに顕著に現れる傾向にあります。そしてパンツのシルエットは裾しか調整できないので、ごまかしづらいという特徴があります。

 

もし『なんとなく今っぽくないな』と思ったら、パンツのシルエットがイマイチなのかもしれません。

 

体型も変わってしまうということもあるので、
何から買えばいいか迷ったらまずはパンツを買い替えるのがいいかもしれません。

 

そして衝動に任せて買い物をすると失敗してしまうので、事前にどんなアイテムが欲しいかチェックしておくことも大切です。

 

 

▼ コーディネートの悩みを解決してくれるサービスUwear(ユーウェア)を利用してみたので、悩んでいたら是非読んでみてください。

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