こんにちは。 服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。
スーツのネクタイはストライプのものが多いですね。カジュアルな服装でもストライプの柄を取り入れるときれいめに見えます。
僕は私服勤務ですし、あまりきれいめな服装をしないのでストライプのアイテムをほとんど持っていません。
ですが、どカジュアル派ということもあり、ヒッコリーのアイテムをよく着ています。
ところで、そもそもヒッコリーとは何でしょうか?
なんでこんな柄が誕生したのか?
ストライプとは何がちがうのでしょうか?
そんな、ヒッコリーやストライプについて書いていきます。
ヒッコリーとは?簡単にいうと
デニム生地に白い糸で細いタテ縞模様を施した柄をヒッコリーと呼びます。
デニムと同じく、代表的なワークウェアーの生地のひとつです。
コントラストの強い線が交互に並んでいるので、近くで見ていると目がチカチカしてきます。
なんとなくヒッコリーについてざっくり知りたい、という方はここまでの理解で十分だと思います。
ここから先は歴史やウンチクの内容になるので、ヒッコリーにご興味があれば是非読んでみてください。
ストライプは2種類ある
通称「ヒッコリー」で通っていますが、
「ヒッコリーストライプ」というのが正しいそうです。
なのでヒッコリーはストライプの一種と思って問題なさそうです。
ストライプ柄を大きく2つに分けると、
ヨーロッパの伝統を継承しているストライプ柄と、アメリカのワークウエアーの流れをくんだストライプ柄に分けることが出来ます。
トラディショナルなストライプ
上品で知的な印象を演出してくれるストライプ。
ビジネスシーンやきれい目カジュアルにぴったりな柄です。
ただ、ストライプは柄としては派手なことから、昔は「異質」なものをあらわしていたそう。
西洋では古くから「はみ出し者」や「何かあった人」にストライプの衣服を着用させ、普通の人々と区別する傾向があったようです。
囚人服も太いボーダーですが、しましまですね。
なんだか、今と昔ではストライプの印象がずいぶん違うようです。
ワークウェアのストライプ柄
もうひとつ、アメリカのワークウェアに見られるのが、汚れが目立たないようにつくられたタテ縞模様です。
男らしくワイルドな雰囲気を演出してくれます。
ヒッコリーを詳しく解説
アメカジアイテムの定番のデザインパターンであるヒッコリーストライプ。
ヒッコリーのルーツとは
アメリカで鉄道の作業員が着用するために考案され、1927年に「Lee」社が、汚れが目立ちにくいデニム生地をヒッコリーストライプと名付けて販売したのがその歴史のはじまりとされています。
その当時、鉱山で働く人々やカウボーイなどの過酷な現場で働く男たちにとってデニムはワークウェアでした。
洗濯もあまりせずに着倒して、ボロボロになったら捨てる。
消耗品のような位置付けだったようです。
そこで、汚れがなるべく目立たないようにとの配慮から、デニム生地に縞模様を施したといわれているのです。
ヒッコリー柄の理由
ですが、なぜ汚れが目立ちやすい「白」をチョイスしたのか。
僕だったら濃い色か、汚れと同じような色の方が良いと考えます。
その理由は青と白の組み合わせが涼しげな色味だったからだそう。
気持ちの問題というか、
いわゆるプラシーボ効果のようなものですが、とても蒸し暑い蒸気機関車の中で作業をする鉄道作業員たちは、見た目や色合いにも涼しさを求めていたんです。
汚れが目立ちにくいことから、作業着やオーバーオール、つなぎなどに使用される場合が多かったのですが、現在ではトップスやバッグや小物など幅広いアイテムで使用されます。
ちなみに、ヒッコリーストライプのグッズといえば、ワークキャップが思いつきますが、その原型を作ったのも鉄道会社に勤めていたエンジニアだといわれています。
野球の試合用にヒッコリーストライプの生地を使って帽子を仕立てたのがはじまりとされ、今でも鉄道の運転手の制服にはヒッコリー柄のキャップがラインナップされているそうです。
「ヒッコリー」という名称は、北アメリカ・中国に分布するクルミ科の落葉高木のヒッコリーの木肌と似ていることからきているそうです。
最後に
アメカジでよく使われるヒッコリーについて書いてみました。
ワークテイストが好きな人は好きな柄だと思います。
キャンプやBBQが流行っているし、ヒッコリーのエプロンとかしててもおしゃれですね。
その他の柄や、
洋服の生地や素材、縫製について解説しているのでよかったら合わせて読んでみてください。
▶︎『生地・素材・縫製』について
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