服地パイセン

生地にうるさい服屋で学んだことを活かし、洋服のわかりづらいことをわかりやすく解説します。

アパレルネットショップの社員が見つけた気になるサイト

通販社員の気になるサイト

 

こんにちは。
服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。

 

 

『僕は生地にうるさい服屋で働いている』と何度か書いたことがあります。もう少し詳しくいうと、素材にこだわった自社企画の服を売るセレクトショップであり、洋服のネット通販の会社です。

 

通販に携わりはじめて約8年。

通販業界は世の中にあわせて大きく変わりました。

 

今のアパレル通販の状況や、サイトのどういうところをチェックしてるか、最近気になったものなど、書いてみようと思います。

 

なお、オンラインショップやECサイトなどの言い方がありますが、『通販』や『通販サイト』という言い方で統一さしてもらいます。

 

 

 

 

 

アパレル通販の社員はサイトの何をチェックするのか

アパレル通販のプロがチェックする

僕はネット通販の会社で写真撮影や動画編集をしたり、事務作業をしたりしています。

そういうこともあり、色々なサイトの雰囲気や使い勝手など最新の情報はある程度チェックするようにしています。

 

今のアパレル通販サイトの現状

アパレル企業は厳しい状況に直面しているとよく耳にします。

 

実店舗の売上は前年比を大きく下回り、そしてその分ネット通販が好調だというニュースも目にします。

「通販比率は前年比200パーセント超え!」などよく聞きます。

 

大手のセレクトショップが本格的にネット通販に力を入れて取り組み出したことで、この数年で通販市場が大きくなったのは間違いないでしょう。

 

オンラインで服を買うことが当たり前になってきました。そして自社の顧客さんをいかに囲い込むかも重要になってきているようです。

 

新しいお客さんを取り合いながら、既存の顧客さんに何回もリピート購入してもらえるように各社取り組んでいます。
そのために通販サイトはさまざまな施策を行っています。

 

・魅力的な特集などのコンテンツを作る
・ファンとつながるためのSNSの活用
・おもしろいブランドをいち早く紹介する
・他のお店にない独自の商品を揃える

などなど。

 

情報発信が主ですが、
ひと昔前のアパレルショップと比べるとやることが増えていますね。

 

そんな中でも僕が通販サイトをみるときに特にチェックするのはだいたい次の2点です。

 

・コンテンツがおもしろいか
・おもしろいブランドを取り扱っているか

 

 

コンテンツがおもしろいか

通販サイトでは
「バイヤーさんのおすすめアイテム」
「好きなブランドの新作だったり別注の情報」
「デザイナーさんやショップオーナーの対談」

などのコンテンツを載せています。

 

こういうのはおもしろくてついつい読んでしまいます。
購買に直結するかしないかは一旦置いといて、読んだ人を楽しませるような工夫がされています。

 

そのようなコンテンツは「人」「物」「事」を切り口にして興味を引くようにつくられています。

 

ただ新作商品を載せているだけのサイトよりも熱量を感じれるので、みていておもしろいです。

 

 

取り扱いブランド一覧

はじめてみる通販サイトでは取り扱いブランドをみて、どういうテイストのお店なのかチェックします。


取り扱いブランドやサイトデザインで、ターゲット層もある程度わかりますね。

 

 

セレクトショップなんかだと、
「アメカジ色の強いサイト」
「ヨーロッパの洗練された要素を取り入れているサイト」
「アウトドアテイストなサイト」
見せ方や商品展開などでお店の個性を表現したりしています。

 

 

あるサイトのファンになった瞬間の話

服の通販の会社で働いているので、日頃から色々なサイトをチェックします。


国内の大手セレクトショップのサイト、
ローカルの服屋さん、メーカーさんが運営するサイトなど。
他にもファッションの最新情報が掲載されているメディアサイトなんかもできるだけチェックするようにしています。

 

たまに海外のサイトもチェックするようにしています。

 

そして見つけたSSENSEというサイトの、とある記事が目に留まりました。
「フライヤーで辿る懐かしきレイブの時代」
という、クラブやライブハウス、パーティカルチャーなどについて書かれたもの。

フライヤーで辿る懐かしきレイブの時代

引用: SSENSE

フライヤーとは、音楽イベントやパーティの詳細が記載されたチラシのことです。

表面にはそのパーティの雰囲気を現すようなグラフィックアートが描かれてあり、裏面には開催場所や日時やDJをはじめとするアーティストの説明が書かれてあります。

SSENSEの特集のフライヤー

引用: SSENSE

 

若い頃よくクラブに出入りしていたサブカルチャー好きの僕としては読まずにいられず、そのエネルギッシュな空間を思い出しました。
DJ、ダンサー、絵描き。何かを発信したい若者であふれていてとても刺激的でした。

 

このコンテンツが若い頃の思い出を蘇らせてくれるきっかけにもなりました。

自分の琴線に触れる特集があると、一気にそのサイトのファンになってしまいます。

 

そういえば、仲のいい友達が日本未発売のスニーカーを購入するのにこのサイトを利用しているというのを思い出しました。


「あぁ、ここがあの店か」

と、噂に聞いていた店をたまたま見つけたときの感覚でした。
そこからいくつかの記事に目を通しました。

・アート
・カルチャー
・トレンド
・ファッション
・音楽

などのカテゴリーがあって、気付けばテレビのチャンネルを回すようにサイト内を回遊していました。

こういう読み物はおもしろくてついつい時間が経つのを忘れてしまいます。

気づいたら服をみていて、その中で気になったブランドがありました。

 

 

VALENTINO(ヴァレンティノ)が気になる

僕は普段カジュアルテイストの服のことばかり書いてますし、着ているのもだいたいそうです。

でもデザイナーズブランドやモードな服も好きで、洋服を日常着としてだけではなく世界観の表現やアートとして捉えるようなクリエーションにも惹かれます。

そういうこともあり、いわゆるラグジュアリーブランドもチェックするようにしています。

 

SSENSEのサイトを回遊していて、
イタリアのブランドVALENTINO(ヴァレンティノ)のアイテムが気になりました。

 

VALENTINOヴァレンティノのデニムジャケット

引用:SSENSE

僕はラフでカジュアルなアメリカの服が好きで、正直なところイタリアらしいタイトでセクシーな服装があまり得意でありません。

ですがイタリアのブランドが作る、アメカジを軸にしたカジュアルなウェアは割と好きなんです。

 

例えば上のものは、いわゆるサードタイプのデニムジャケットにブランドロゴができる限り大きくペイントされているデザイン。

中途半端にわざとらしいブランドロゴはちょっと萎えますが、Vのロゴもここまでやるとデザインとして潔いです。

 

一見するとレギュラー古着のようなリアルなユーズド加工感もいいですね。本当の古着のような褪色がたまりません。

 

アメリカイタリアブランドの要素がミックスされていて、こういうセンスの服は好きです。

 

ヴァレンティノのようなラグジュアリーブランドって、なんとなく特に意味はないけどチェックしないという人は多いと思います。

実はファッション界のオスカーと呼ばれる「CFDAアワード」の受賞歴がある、おもしろいデザインのものが見つかるブランドなんです。

 

良い刺激をもらえるので、こういうのもたまにはチェックしないといけないなと思っちゃいますね。

 

 最後に

アパレル通販会社で働く僕がサイトのチェックする箇所や体験を書いてみました。

普段チェックしないようなサイトを見てみるのも、新たな発見があっておもしろいですね。

 

 

またおもしろいサイトがあればこんな記事を書いてみようと思います。

 

 

 

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