服地パイセン

服の生地について語ります

パラブーツのミカエルを語るには、この3点を押さえておくべし

パラブーツミカエルについて


こんにちは。
服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。

 

 

「皆さん革靴は履きますか?」

 

仕事の服装が大きく影響すると思います。僕は私服通勤なのであまり革靴を履きません。

 

ドレスコードの緩和が進んでいるので、スーツにスニーカーを合わせる人も増えてきていますが、つい最近まではスーツには絶対に革靴でした。


僕もスーツを着ていた頃は革靴履いていましたが、今は手放して革靴をほとんど持っていません。

 

ただ、スニーカー派の僕が唯一持っている革靴
それがパラブーツのミカエル」です。

 

そのミカエルの仕様や歴史などについて書いてみます。
この記事を読めば、パラブーツのミカエルについて語れると思います。

 

先にお伝えします、今回の記事はけっこう長いです(笑)

 

 

 

 

 

 パラブーツの歴史について

パラブーツのロゴ

パラブーツは1908年にフランスのイゾーという町で設立したシューズブランド。

 

「高級靴は繊細」というイメージがあります。

パラブーツはどちらかというと、ワーク靴や登山靴のディテールや製法を取り入れ、高級感と堅牢性をあわせもつ、そして100%メイドインフランスを貫いているという希少で独特な存在です。

 

1960年代には登山用の靴を中心に展開し、アウトドアシューズの定番ブランドとしての地位を確立。

その後、登山靴で培った技術力を活かしてタウンユースで履ける革靴も製造し「シャンボード」や「ミカエル」といった名作が誕生しました。

 

ミカエル

パラブーツのミカエル

パラブーツ定番のチロリアンシューズ「ミカエル」は1945年に誕生しました。

 

「ミカエル」というモデル名は、創業者の孫(現会長)のミッシェル氏の誕生を祝い、その名を冠したモデルとして作られたことに由来します。

ミカエルはミッシェルのラテン語読みです。

 

本来のチロリアンシューズは山岳、民族的でゴツいものが主流ですが、そういった部分を排除したことで、日常の洋服にも合わせやすくなり、世界中へ浸透していきました。

 

パラブーツのミカエルの仕様

ミカエルはパラブーツの中でも代表的なモデルの一つで、日本では一番人気のシャンボードの次に人気のモデルです。

本国フランスではミカエルが一番人気なんだとか。

 

パラブーツの名を世界へ広めた代表的モデルであり、チロリアンシューズの名作として現在も高い人気を誇ります。


デザイン性もさることながら、実用性を重視したさまざまな技術が採用されているのが特徴です。

 

そんなミカエルを語るために押さえておくべきポイントは、僕が思うにこの3点。

 

ミカエルのポイント

①堅牢なノルウィージャン製法
②革靴なのに防水性のある仕様
③ブランド名の由来にもなったラバーソール

チロリアンシューズが源流ということもあり、それを連想させる特徴的なシルエットです。

アウトドアシューズで革靴と言うとゴツいイメージがあるのですが、ミカエルは堅牢な感じもありつつ、ころっと可愛げのあるデザイン。

 

そんなミカエルの仕様を詳しく解説します。

 

登山靴みたいに堅牢なノルウィージャン製法

ノルウェイジャンウェルト製法

引用:

ノルウィージャンとグッドイヤーウェルト製法の違い|安藤製靴の製法について調べてみた - エンジニアの中国ブログ

これぞパラブーツの特徴のひとつともいえる、ノルウィージャン製法。

 

ノルヴェイジャンだったり、ノルウェイジャンだったり言いますが、全部同じです。

 

名前のとおりノルウェーが発祥と言われるこの手法は、半世紀ほど前までは登山靴などのアウトドア靴で採用される代表的な製法でした。


ウェルトを介して縫合し、ミッドソールとアウトソールの間に緩衝材としてコルクを詰めるというのは、ドレスシューズによく使われるグッドイヤーウェルト製法に近いものがあります。

グッドイヤー同じく、通気性に優れたコルクが敷き詰められており、履けば履くほど自分の足の形にフィットしていくんです。

 

違いはウェルトを内側に入れずに外側に出しているということ。

L字型に折れたウェルトがアッパーとソールの境目にぴったりと埋まっていて、外側から確認できます。

 

ウェルトとアッパーの境目から水が入る可能性があるグッドイヤーに対して、ウェルトが水の侵入を防ぐ役目を果たすノルウィージャン製法。

 

高度な技術が必要で、ミカエルを一足作り上げるのに、工程だけで2日かかり、800以上の縫い目が縫われているんだとか。

 

デザインも特徴的で、ウェルトとアッパーを縫い付ける「すくい縫い」のステッチと、ウェルトとソールを縫い付ける「出し縫い」のステッチが両方見えるのがポイント。

糸も太く、どっしりとしたウェルトがカジュアルな印象を演出してくれます。

 

防水性のある仕様

水は革靴の天敵です。

靴の内部に浸水しないように様々な工夫が施されています。

 

ストームウェルト

パラブーツのストームウェルト

L字型のウェルトがアッパーに接するこのディテールは「ストームウェルト」と呼ばれています。

日本語で「嵐」を意味するこの仕様は、文字通り雨風から靴を守るためのものです。

ミカエルは、ギザギザのデザインを施してあり、ストームウェルトの装飾性をさらに高めている。

被せモカ

ミカエルのトゥは被せモカシン

チロリアンシューズとは本来、山奥でも対応できるよう耐水性や機能性が高く、強度にこだわって製造されています。

 

U字に縫われたアッパーが特徴的なモカシンシューズの中でも、「被せモカ」という縫製を施しています。

 

アッパーの縫い合わせ部分から水が浸入するのを防ぐために、縫い目を覆うように革テープが縫い付けられているのも、チロリアンシューズから受け継がれた伝統的なデザインです。

 

ちなみにモカシンにはこの「被せモカ」と「おがみモカ」の2種類があります。

おがみモカ

雨や雪の日などで濡れてしまった場合、靴の中への浸水は縫い目から広がっていきます。

この被せモカ製法により縫い目をしっかりカバーし、大量の水分を受けても浸水を防ぐことができます。

 

ゴム製のソール

パラブーツミカエルのゴムソールはマルシェ

ソールもけっこう男らしい形状をしています。

 

ミカエルに使われているのは、パラブーツを代表する「MARCHEⅡ(マルシェⅡ)」と呼ばれるラバーソール。

 

ドレスシューズでよく見る、レザーや木のドレッシーでシュッとしたソールではなく、ゴム製でゴツゴツとしたソール。

 

このゴム製のソールこそ、パラブーツの専売特許なんです。

 

パラブーツとゴム靴の出会い

こだわりのゴムソールのマルシェ

木やレザーがアウトソールの素材として主流だった時代に、パラブーツのラバーソールは革靴業界に革命を起こしたそうです。

 

フランス南東部のイゾーという街に、レミーという青年がいました。

オーダー靴の工房を開き、軍人や労働者から依頼された靴を作ったり、自身でデザインした靴を持ってパリの上流階級に売り込んだりしていました。

1926年、旅行でアメリカに渡っていたレミーさんはそこで運命的な出合いを果たします。
それがゴム底のワークブーツでした。
その頃、ヨーロッパにはゴム底の靴はほとんどなかったので、とにかくびっくりしたのです。

レミーさんは底材の原料となる天然ラテックスがブラジルのパラ港から出荷されていることを突き止めます。

ゴム底こそ実用靴に必要不可欠な要素であると考えたレミー氏は、すぐにパラゴムを輸入して、登山靴のためのゴム底を作り始めました。


たちまちヨーロッパ中にその評判が知れ渡り、木底の靴の代わりになる一足を手に入れたのです。

 

フランスは先進国なので工賃が高くつきます。

工賃の問題で海外に工場を移すメーカーも多いなか、メイドインフランスを貫き、今や世界で唯一ラバーソールまでを自社生産するブランドになったのです。

 

パラブーツは今なお自社でラバーブーツを製造しており、アッパーからソールまですべてを自社で製造できる世界で唯一の靴ブランドとなっている。

 

特にこだわったのは、天然素材であること。

パラゴムの木から採取されるこの天然ゴム。
アマゾン河口のパラ港から積み出されたところからこう呼ばれます。

天然ゴムのラテックスを輸入するために使われていたブラジルの港の名が「Para(パラ)」であったことが「パラブーツ」というブランド名の由来である。

 

そう、パラブーツの特徴はこの「ゴムのソール」なんです。

そしてブランド名に使うほどのこだわりを持ってるんです。

パラブーツは、世界で唯一ラバーソールの自社生産ができる革靴メーカー。

 

ミカエルBBRについて

パラブーツミカエルのタグ


ミカエルをアレンジして2017年に登場したのがこのBBRシリーズ。

タグが通常のグリーンタグではなく、フランス国旗のトリコロールカラーになります。

BBRとは2017年に登場したシリーズで、フランス国旗の青のBleu、白のBlanc、赤のRougeの頭文字を取って「BBR」だそうです。

 

ライニングも上品なボルドーのレザーを使用し、上品で都会的なモデルに仕上がっています。

 

箱にも「MICHAEL BBR」の文字が。

ミカエルBBRの箱



パラブーツミカエルのサイズ感

普段革靴は26センチ、USなら8、ヨーロッパなら41あたりがジャストです。

 

40か41でかなり迷いましたが、ミカエルはサイズ40にしました。

というのも試着の際、40だと少しだけ小さく感じたんです。

ですが、アッパーが伸びることやソールの沈み込みを想定して40にしました。

はじめはキツさを感じましたが、すぐに馴染みジャストサイズになり、結果駅に40にして良かったと思います。

足の特徴にもよると思いますが、僕の場合は普段のワンサイズ下の40でも大丈夫でした。

(40.5というサイズもあるようですが、欠けていたので40にしました)

 

僕の足の特徴としては、なかなかの幅広の甲高で海外ブランドの革靴はワイズが細くて合わないことが多いです。

しかし、ミカエルは横幅がけっこう広めなのでスッと履けてしまいます。

 

ミカエルは、シューレースを通す穴が左右2つずつ設けられた2アイレット仕様。

パラブーツミカエルの履き口

そして履き口が大きく開口する設計で、厚手のソックスを履いていても靴の着脱が楽に行えるようになっています。

靴を頻繁に脱ぎ履きする日本人にとって、この大きな履き口は嬉しいポイントです。

 

ミカエルのデメリット

パラブーツミカエルのコーディネート

ここまで仕様や良いことばかり書いてきましたが、やはりデメリットもあります。

 

フォーマルやビジネスには向かない

革靴とはいえ。あくまでカジュアルシューズなので、フォーマルシーンでは履いてはいけません。

ビジネスシューズとしても使わない方が無難です。

履いても誰も文句は言わないとは思いますが、履かない方がいいでしょう。

 

ボリュームがありやぼったいので、もう少しシャープでスマートなものが好きな人はジャンボードの方が気に入ると思います。

引用:楽天市場

靴ずれに注意

履いてみないとわからないことですが、短いソックスでミカエルを履くと、かかとが靴擦れしてしまう人が多いようです。

 

僕もそうでした。そして、もちろん対処法はあります。
こちらの記事にまとめているのでよかったら読んでみてください。

www.fukujipaisen.com

 

最後に

フランスの街並み

このミカエルは、2019年に新婚旅行でフランスに行ったときに買った、一生大切に履こうと思っている思い出の品です。

新婚旅行で、はじめてのフランスで、ってゆう思い出に残る靴。

単に「語れる物」もいいですが、自分にとっての記念だったり特別な思い出のある物だと、いっそう輝きを増す気がします。

 

 

 

 

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