こんにちは。 洋服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。
あなたは半袖のシャツを着ますか?
僕はオープンカラーシャツだけは半袖を着ますが、他の半袖シャツは基本的に着ません。理由はよくわからないんですが、なんか似合わないなぁと思って避けていました。
そんな中、ブログを通じて交流くださっている、
だっちさんが半袖シャツが敬遠される理由について解説されてました。
半袖は長袖に比べ袖幅が広く、腕が細く見え子供っぽく見えてしまうこと。他にも『半袖シャツのルーツ』や『おじさんっぽくなってしまう理由』など詳しく書いてあるので是非読んでいただきたいです。
なるほど。半袖シャツを避けてしまう理由がわかりました。
僕の場合夏場にシャツを着る時は、長袖のシャツの袖をまくりあげて着ています(素材は夏用のものですよ)。今回はそんな『シャツのロールアップ』について実体験や私見を交えた内容をシェアしようと思います。
腕まくりのメリット
なぜ腕まくりをするのでしょうか。
腕まくりの良いところを書いていきます。
スタイルが良く見える
洋服はもともと西洋の人のためのもの。手足の短い日本人より西洋の人々の方が似合います。
僕は腕が短めなのでシャツの袖を伸ばして着ても、なんかカッコつきません。
でも、そんなシャツを着た時の違和感を解消してくれるのが『腕まくり』です。
ごまかしのためにもまくります。
試しに洗いざらしのオックスシャツで比べてみます。
シャツの袖を伸ばすとこんな感じで少しもたついてます。
このシャツの袖をロールアップすると、このようになります。
なんだかすっきりしませんか?
好みもあると思いますが、メリハリのある印象になります。
特に裾と袖の長さが同じ位置にくるような服はやぼったく見えやすいので、印象をコントロールするのに役立ちます。
誰でも強みと弱みがあって、弱いところとうまく付き合うのがファッションコーディネート。
なんでも似合ってしまう人もいるとは思いますが、似合わないなら似合わないなりに努力をして似合わせることはできます。
もし、シャツが何かキマらないなと思ったら袖をまくってみてください。
そうしてバランスを変えることで一気にオシャレに見えることはよくあります。
腕時計を見せれる
高級時計やこだわりの時計をしているなら手首を露出することで、手元の寂しさを解消できます。
あからさまに見せつけるのは下品なので、いやらしくない程度に自然にみせれたらいいですね。
僕は自慢できるような時計は持っていなくて、愛用しているのはかなり昔のApple Watchです。
それでも手首に時計があるだけで、間伸びせずに締まった印象になります。
腕まくりで私服が"こなれる"
ファッションはキメすぎると面白くありません。100点満点の正装ではなく、95点くらいにしておく余裕が必要だとかよく言われます。
イタリア人がシャツの襟だけをわざと崩したり、
パンツの裾を崩したりするのはそういうことなんだとか。
ファッションは完璧であってはいけないのです。
腕まくりは『着崩し』にあたるので、抜け感やこなれ感を演出できる小技にもなるんです。
腕まくりのデメリット
いいことばかり書いてきましたが、
腕まくりにはデメリットもあります。
理解しておく必要がありそうです。
ロールがくずれてくる
シャツのロールアップが好きでよくやりますが、わりと簡単に落ちてきます。
慣れてくると落ちないようにできますが、生地によってはすぐ落ちてきます。
ずれにくいロールアップもあるので、後ほど書こうと思います。
アウターを着るときは邪魔
シャツをまくると袖のその部分に厚みが出ます。
なので上にアウターを羽織るときは、袖のロールを戻さないといけません。
上に何か着るときなんかは少し煩わしいですね。
腕まくりの種類と方法は
シャツの腕まくりも色々あって、適当にやればいいというものではありません。
代表的なものを3つ紹介します。
基本のまくり方
まずはよくある、一般的な袖まくりです。
ほとんどの方がこのまくり方をしているんではないでしょうか。
1.シャツの袖ボタンを外す
2.シャツの袖を1回折り返す
3.シャツの袖をもう何回か折り返す
肘が隠れるくらいがちょうど良い具合です。
カフス一個分折り返すパターンと、カフスの半分の長さを折り返すパターンがあります。
どう使い分けるかというとアームの太さで選べばいいと思います。シャツのアームが細い場合は、カフスの半分で折り返す方がバランスが取れます。
イタリアまくり、マスターロール
イタリア巻きとかイタリアまくりって呼んでますが、
マスターロールともいうそうです。
ニュアンスがつくオシャレな腕まくりです。
1.カフスボタンを外す
2.肘のあたりまで思いっきり折りかえす
3.何回か折り返す
まくり上げたところから、カフスの先を少し出すのがポイントです。
少し生意気というかこざかしいというか…、なロールアップですが、ニュアンスがつくのでけっこういい感じになります。
内側まくり
これまで外側に折り返してましたが、
今度は内側に折り返す少し変わったロールアップです。
1.カフスボタンを外す
2.袖を内側に折る
3.何回か折って完成
着ているデニムシャツの袖がものすごく太いのでわかりづらいのですが、
袖が膨らんで少し変わった印象になります。
あまり見たことないと思うのですが、どういう時に効果的なのか。
腕をまくってもずり落ちてしまうことありませんか?
洗い物をしている時なんかに腕まくりをしても落ちてきてしまうので、何回もまくり直した経験はあるんじゃないでしょうか。
特にサラサラした薄い生地のシャツは、袖のロールがうまくキープできなかったりします。
内側まくりはそんな時に有効なんです。
腕を動かしても崩れず持続性の高いまくり方です。
普通は外側に折り返しますが、反対に袖を内側に巻き込むようにします。
するとシャツと腕の間に摩擦が発生し袖を落ちにくくする効果が生まれます。
腕まくりがダサくなるの原因はこれだ
なんとなく腕まくりをしていると、気づかないうちにダサくなってしまうものです。
やってしまいがちなダサい腕まくりについてまとめます。
腕まくりをしすぎて袖が短い
人によっては二の腕付近まで腕まくりをしている人もいます。
かなり短く腕まくりをしていると全体のバランスが悪くなりダサい印象になってしまいます。
ポイントは肘より上までは腕まくりのしないこと。
腕まくりをするとしても肘を見せるほどのまくり過ぎには注意が必要です。
腕まくりのバランスが悪い、幅が太すぎる
アームの太さとロールの幅や太さのバランスはかなり大事です。
腕まくりの幅が太い腕まくりは野暮ったく見え、ダサい印象になってしまいます。
おしゃれを意識するなら腕まくりの幅にも気をつけなければなりません。
たかが腕まくりですが、されど腕まくり。
同じことをしてもこういうところで違いが出てきます。
袖がぐちゃぐちゃ
シャツの袖をただ単に持ち上げただけの腕まくりもダサい印象となってしまいます。
ぐしゃぐしゃな腕まくりはガサツでだらしない印象になってしまいます。
腕まくりをするとラフな印象になりますが、ラフになりすぎないように気を使うことが大事です。
季節感があっていない
腕まくりをすると肌の露出が増えるので春夏っぽい雰囲気がでます。
ファッションでは季節感を損なわないことが大事なので、パンツや足元はできるだけ軽く見えるようにしたほうが無難です。
冬用のウールパンツやいかにも暑苦しそうなブーツは避けるのが無難です。
ワイシャツと腕まくり
ここまでカジュアル前提で書いてきましたが、1番着られているシャツはビジネスシーンでのワイシャツだと思います。
ビジネスマナー的には、マナー違反なのでしょうか?
ワイシャツの腕まくりをしてもいい場面としない方がいい場面
ワイシャツの腕まくりは『着崩し』にあたり、フォーマルやビジネスでは基本的にマナー違反とされています。
上司や目上の方がいるときは、ワイシャツの腕まくりを避けた方がいいでしょう。
朝礼や会議、来客対応や取引先への訪問時も「フォーマルな場」として、袖のボタンを留めるべきです。
ですが、相手がいない状況であれば問題はありません。
例えばオフィスでデスクワークをしているとき、外回りの移動中などは、相手への気遣いの必要はないので腕まくりをしても問題はありません。
自宅でのテレワーク中も同様ですが、WEB会議など第三者の目に触れるときはロールアップしない方がいいと思います。
TPOを考えず腕まくりをしていると、だらしない印象を抱かれてしまうので、
場をわきまえることが大切です。
腕まくりの意味合いについて
コーディネートやマナーについてが主な内容でしたが、最後に腕まくりに込められた意味合いや歴史などについて考えてみます。
現代では料理のときに腕を動かしやすくするためだったり、袖を汚さないように腕まくりをします。
単純に暑いから袖をまくることも多いかと思います。
仕事終わりに一息ついたときなんかもロールアップしたり。
昔の話でいうと、西部劇なんかでも袖をまくりあげるのが決闘に臨む男の決意を描く所作になっていたりします。
洋服はもともととても高価なものだったので、仕事中にシャツを傷つけないためにシャツの袖をまくっていたという話もあります。
このように袖をまくるということは、
何かに備えたり準備をするというスイッチのような意味合いもあるような気がします。
面白いですね!
▼ パンツの裾のロールアップについての記事もあるので、よかったら読んでみてください。
▼ コーディネートの悩みを解決してくれるサービスUwear(ユーウェア)を利用してみたので、悩んでいたら是非読んでみてください。
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