服地パイセン

生地にうるさい服屋で学んだことを活かし、洋服のわかりづらいことをわかりやすく解説します。

バリスティックナイロンとコーデュラナイロンの生地についてまとめてみます!

こんにちは

服地パイセンです。


ナイロン製品は軽くて丈夫で長持ちですね。

そのナイロンの中でも、品質表示は同じ「ナイロン100%」なのに

生地の表面がツルッとしているもの、ゴツゴツしているものなど様々。

 

そう、同じナイロンでも様々な種類があり、見た目も強度も全然違うんです。

 

その中でも耐久性が特に高いもの、

コーデュラナイロンについて解説します。

 

ついでというわけではないんですが、一緒に語れるので最高級の頑丈さをほこり、男心をくすぐるバリスティックナイロンについてもふれていきます。

 

バリスティックナイロンは特に男心をくすぐるやばいやつです。

 

 

コーデュラナイロンをかんたんにいうと


コーデュラナイロンをすごくかんたんに説明すると、すごく軽くて丈夫で機能的なナイロンの生地です。


なんとなくコーデュラナイロンについてざっくり知りたい、という方はこの理解で大丈夫だと思います。

 

ここから先は歴史やウンチクの内容ですが、本当にすごい素材なので、最後まで読んでいただけるとありがたいです。

 

コーデュラナイロンはだれが開発した?


コーデュラナイロンは、一般的なナイロン生地と比べると約7倍の耐久性をほこるといわれる丈夫なナイロン製の生地です。

 

軽量で摩擦にも強く、高機能の衣服、カバンや用具などに使われるとにかく丈夫な素材

現在では様々な製品に使用されています。

 

コーデュラバリスティックナイロンのタグ




普通のナイロンとの違いは、「CORDURA(コーデュラ)」はアメリカのインビスタ社が企画・開発・製造している生地だということ。

もしくはインビスタ社に認められたパートナーだけが生産できる生地ということなんです。


独自の指定基準に合格した生地だけコーデュラとして認定できる徹底した品質管理のもと生まれた生地です。

コーデュラナイロンの製品には「CORDURA」と書かれたピスネームが付いています。


つまり、CORDURAのタグが付いてるイコール「ナイロンの7倍の強度を持つインビスタ社のCORDURAという布を使用している」という保障みたいなもんです。

 

ほんとにタフなので、雑に扱っても全然へこたれない、安心して使える生地です。

 

ナイロンうんちく


「ナイロン」という繊維は1935年にアメリカのデュポン社(現インビスタ社)が開発し、1938年に

「石炭と水と空気から作られ、鋼鉄より強く、クモの糸より細い合成繊維を開発した」と発表しました。

 

ちなみにナイロン(NYLON)という名称は「伝線(RUN)しない繊維」という意味の「NORUN」が語源だそうです。

 

コーデュラナイロンは第二次世界大戦の頃にデュポン社(現インビスタ社)が開発し、今でも強度は最高クラス。

 

要するにナイロン業界というのは、インビスタ社がナイロンを開発し、今でもナイロン業界の先頭を走っているんです。

原点にして頂点。

ゲームで言うと、これまでで一番売れたポケモンの赤と緑色みたいなものでしょうか (違うか)。

 

生地の値段は普通のナイロンよりお高めですが、とにかく丈夫なので長い目でみるとコスパは良いと思います。

 

コーデュラの種類

コーデュラナイロンの生地



コーデュラナイロンを使った生地はコーデュラファブリックと呼ばれます。

コーデュラファブリックとひとくちにいってもその種類は16種類存在するようです。

なかでも有名なのが、「コーデュラクラシック」と「コーデュラバリスティック」。

 

バッグの材質なんかでバリスティックナイロンと耳にすることがありますが、

分類としては、

コーデュラナイロンの種類の中にバリスティックナイロンがあるということなんですね。

 

コーデュラクラシックは丈夫でしなやか


もっとも一般的な素材であるコーデュラクラシック。

丈夫な素材であることはもちろん、しなやかで使い心地がいいのが特徴。

Air Textured Yarn(エアーテクスチャードヤーン)という特殊な糸加工を施すことで生まれる

縮れのある糸を高密度で織り上げたものです。


コーデュラ500

コーデュラ1000

コーデュラ1680

などがあり、数字の部分はデニール数。

かんたんにいうと、数字が大きくなるほど厚さがあって丈夫だと思ってください。


コーデュラ350P

コーデュラ610P

などもありますが、、この「P」というのはポリエステルのことで、ポリエステルの糸からつくられています。

 

コーデュラバリスティックは防弾チョッキにつかわれる生地

第二次世界大戦当時のアメリカで一番強い繊維とされたコーデュラナイロンを、さらに強度を増すために2本の糸を1本に撚り合わせました。

その糸で高密度に織られた生地を何に使ったかというと、防弾チョッキ。それは鉄砲の弾があたってもいいようにデザインされています。

 

まわりくどいようですが、その防弾チョッキにつかわれる生地がコーデュラバリスティックナイロン

 

バリスティックとは「弾道」という意味です。

防弾チョッキに使用できるほど強度の高い素材。最強のナイロン生地と呼べる、とても丈夫な素材です。


軽くて本当に丈夫で、

BRIEFINGブリーフィング)やMYSTERY RANCHミステリーランチ)などのバッグによく使われていますね。

 

タフなモノを長く使いたいという方にピッタリな素材です。

 

さいごに


バリスティックナイロンは本当に丈夫。

デメリットがあるとすれば、頑丈過ぎて縫製が大変というところでしょうか。

普通のミシンでは縫い上げるのは不可能なほど頑丈な生地です(笑)

バリスティック製品を縫製している職人さんを思うと、感謝の念がこみあげてくる。それほどにタフな生地です。

 

 

 

感想などをコメントいただけるのが、何よりとても嬉しいです。

はじめましての方も、思ったことはお気軽にお書きください。

 

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