こんにちは。 服地パイセンです。
バブアーのオイルドジャケットが人気ですね。性別や年齢を問わず、着ている人を毎日のように見かけます。
僕が勤めている会社でもバブアーの製品をたくさん取り扱っているので、『バブアーは種類がたくさんあるからどれを選んでいいかわからない』
という声を耳にします。
たしかに、バブアーのジャケットはどれもデザインが似ているので一見難しそうです。でも実は、バブアーの選び方はそんなに難しくありません。
僕は仕事でバブアーのさまざまなモデルを手に取り、着用してきました。その経験を活かし、あなたにぴったりなモデルを見つける方法をお伝えします。これから購入される方が選ぶ際の参考になれば良いなと思います。
▼ 内容がわかるようにしてるので目次 から読むのがオススメです。
バブアーの種類と見分け方。あなたにぴったりなのはどれ?
バブアーのジャケットはたくさん種類がありながらも、どれもデザインがよく似ています。
細かいディテールはどれも違うのですが、丈の長さを大きく分けると、ショート、ロング、ミドルの3種類に分けられるんです(最近は短バブ、長バブなんて呼ばれていますね)
この丈の長さによって、用途やテイストが決まってきます。
自身のライフスタイルや好みの服装、使い方から、どのモデルが最適なのかを選ぶことができます。先に答えを書くと、
カジュアルならショート丈(短バブ)
→トランスポート
→スペイ
きれいめやスーツに着るならロング丈(長バブ)
→バーレー
→ボーダー
汎用性の高さならミドル丈(中バブ)
→ビデイル
→ビューフォート
というように選ぶことができます。
自分のライフスタイルや使用する用途から選ぶのが、着用の機会も多く失敗も少ないです。
バブアーとは?特徴を簡単にまとめます
英国の王室御用達ながらコストパフォーマンスの高さや、長く付き合える耐久性など世界中から愛される英国ブランドのバブアー。1894年イングランド北東部で誕生しました。
悪天候のもとで働く港湾労働者のために、コットン生地にワックスを染み込ませて耐水性を高めた防寒用の上着を提供したのが始まりです。
ここ数年のバブアーは?
2021年までは、現代的にモダナイズした2レイヤー生地の「SLシリーズ」をメインに販売していました。SLシリーズは日本モデルでスリムフィットモデルです。オンラインのバブアーでSLや2Lと書いてあるものはこれです。
2022年に代理店が変更。本国とブランディングの方向性のズレや大人の事情でゴタゴタしていました。ライフスタイルブランドとしての展開を望む本国との意見の相違があったようで、ブランディングに大きな方向転換があり、品目を大きく増やします。
今回取り上げているものは、すべてクラシックなオイルドコットンのシリーズのものです。
バブアーはその生地も魅力の一つ。クラシックな趣向性の高さからファッション好きの間ではオイルドコットンのものが人気です。
バブアーの特長を簡単にまとめてみます。
オイルドコットンの生地。現行のものは無臭です!
オイルドコットンはコットン生地にオイルを染み込ませ、表面に層を作ることで防水性をもたせた生地です。
生地感は皮革のように鈍い光沢感を放ち、コットン地のハリ感と陰影を強調するような雰囲気のあるものです。
手触りはオイルドコットン特有のぬめり感があります。ベタベタとはまたちょっと違う感覚で、触っていると手のひらに白色ワセリンを薄く塗ったような感覚になります。
『オイルドコットン臭いというのが払拭された』とは噂に聞いていましたが、最近のものはにおいもありません。
ちなみに、オイルドコットンではブリティッシュミラレーンやベルスタッフといったブランドも昔から有名ですが、今はどうなっているんでしょうね。
コーデュロイに切り替えた襟
バブアーの特徴といえば、襟のコーデュロイの切り替えです。この切り替えのデザインが、バブアーのクラシックな雰囲気を助長します。
このクラシックな雰囲気が野暮ったいと感じる人もいるようですが、バブアーはその特有の野暮ったさが魅力のひとつでもあります。
裏地のタータンチェック柄は色で違う
もう一つバブアーの特徴として外せないのが、裏地のチェック柄です。ふとしたと瞬間にのぞくタータンチェックが英国の伝統を感じさせてくれます。
セージは緑系のタータンチェック、ブラックは黒系のタータンチェックになっています。
それでは次の項からバブアーの選び方を紹介していきます。
バブアーの後悔しない選び方は、丈の長さや特徴から見えてくる
短バブ、長バブ、中バブからオイルドコットンのモデルを2つずつピックアップしました。
デザインのルーツや、デザインの特徴などを紹介します。
カジュアル派におすすめなのはショート丈の短バブ
ショート丈のバブアーはカジュアルに着やすいアイテムです。
丈が短めなのでバランス良く着こなしやすく、インナー次第で印象がガラッと変わるので重ね着が楽しめます。
- カジュアルなファッションと相性良し
- インナーで印象変えれて重ね着しやすい
- 低身長なら丈は短い方が間違いない
トランスポート「TRANSPORT」
ルーツ:運搬業者用
身幅:かなり広い
ベント:なし
スーツ:×
トランスポートはコーチジャケットのようなカジュアルなデザインが特徴です。
ビデイルやビューフォートに比べるとマイナーな存在でしたが、ここ数年人気のモデル。
ラグランスリーブ、袖幅と身幅共にゆったりとしたシルエットで、ゆとりのあるシルエットです。重くなりがちな冬のコーデも「トランスポート」の絶妙なショート丈のおかげで軽やかに。
\ カジュアルデザインな短バブ /
スペイ「SPEY」
ルーツ:フィッシング
身幅:広め
ベント:なし
スーツ:×
腰まで水に浸かりながらフィッシングをするウェーディング型のショートジャケット「スペイ」
ゆったりとしたボディと動きやすいラグランスリーブが特徴で、腹部と胸部のDリングはフィッシングロッドを固定するディティールです。
\ 玄人好みな短バブ /
きれいめにぴったりなのはロング丈の長バブ
ロングコート丈のバブアーはオンスタイルにも使いやすく、ビジネスでも使いたいならロング丈が間違いありません。
フロントを閉じればインナーが隠れるのでコーディネートを考えるのがめんどくさい人にも向いてます。
- 落ち着いたファッションに
- シンプルなコーディネートにしたいとき
バーレー「BURGHLEY」
ルーツ:乗馬用コート
身幅:普通
ベント:センターベント
スーツ:◎
乗馬用コートとして開発された「Burghley」
裾に向かって広がるAライン感のロング丈が洗練された印象です。
フロントのデザイン・バックのセンターベントがポイントでカジュアルからビジネスシーンまで幅広いシーンで活躍するモデルです。
\ 長い丈が好みならコレ /
ボーダー「BORDER」
ルーツ:野外散策用
身幅:普通
ベント:センターベント
スーツ:◎
野外散策用の「ボーダー」は内側のポーチャーズポケットがポイント。
着脱可能なポリエステル製の袋に採集した野草などをいれて歩く。
モデル名はスコットランドとイングランドの「国境」に由来するそうです。
\ 使いやすい長バブならこれ /
バランス良く汎用性抜群ミドル丈の中バブ
ミドル丈バブアーの利点はなんと言っても汎用性の高さです。
オンオフ問わずに対応でき、流行り廃りなく末長く活躍します。
- ほどよくカジュアル
- スーツにも対応できる
ビデイル「BEDALE」
ルーツ:乗馬用
身幅:普通
ベント:サイドベンツ
スーツ:〇
カジュアルさときれい目なバランスがよく、ブランドを代表するロングセラーモデルの『ビデイル』。
コーデュロイ襟と大判なパッチポケットが印象的なジャケットです。
もともと乗馬用のジャケットのためヒップが隠れるくらいの短め設計、裾が邪魔にならないようにサイドベンツ仕様になっています。
\ まずチェックすべきは定番のビデイル /
ビューフォート「BEAUFORT」
ルーツ:狩猟用
身幅:普通
ベント:なし ゲームポケット
スーツ:〇
ビデイルと並ぶベストセラーモデルである「ビューフォート」。
ハンティングジャケットの風格たっぷりのクラシカルな顔立ち、ビデイルより少し長めの着丈でビジネスとカジュアルを横断して活躍してくれます。
シンプルでクラシカルなスタイルのミドル丈ラグランスリーブ仕様。
\ 少し長めの中バブ /
最後に
バブアーを選ぶポイントは『丈の長さ』で、自身のライフスタイルから考えると選びやすいです。
バブアーのオイルドジャケットはかっこいいなぁと思います。何度も欲しくなりました。
カジュアル派の僕が買うなら短バブのトランスポートかスペイですね。ショートジャケットとしてラフに着てみたいものです。
いつもはてなブログで交流してくださっているYMさんがビデイルの経年変化を投稿してくださっていたので合わせて読んでみてください。