こんにちは。
服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。
服に何が求められるているかは時代背景や地域、環境などで変化します。
例えばゴールドラッシュのときには、簡単に破れない頑丈なワークウェアが求められました。
現代のアスリートには軽さや柔軟な動きを損なわない伸縮性など、効率よくパフォーマンスを上げるスポーツウェアが求められます。
一般的なアパレルにはデザイン性が求められていると思います。
ただ、今デザインを求められている服や服飾雑貨は、もともとは機能性を求められて開発されました。
例えば帽子は強い日差しから頭を守るための日除けとして生まれ、デニムパンツは労働者のための丈夫な作業着として誕生しました。
このように何かを解決する目的をもって生まれたものがほとんどです。
さまざまな起源があって生まれた服飾雑貨ですが、中には道端の汚物を回避するために生まれたアイテムがあるんです。
よく考えたら、そんなアイテムがあるのは当然といえば当然な気もしますが、考えたこともありませんでした。
そんな誕生の背景を持つアイテム、
それはハイヒールです。
ハイヒールがどのように誕生したかは諸説ありますが、16世紀にパリで生まれたという説があります。
パリって、どんなところか。
個人的な話ですが、2年前に新婚旅行でパリに行きました。
とても華やかで歴史を感じる素晴らしい街です。
ハイヒールが生まれた、パリの街並み
そんなパリの今の街並みを少しだけ紹介させてください。
パリ観光の定番、シャンゼリゼ通りのシャルル•ド•ゴール広場にある凱旋門です。
これぞパリのシンボル。観た瞬間に誰しも興奮すると思います。
パリの有名デパート、ギャラリーラファイエット。
ウェアも食品もインテリアも何でも揃っているだけでなく、内装の豪華さに感動をおぼえます。
ムーラン・ルージュです。
赤い風車という意味のキャバレーです。
ちなみに夏のパリはとにかく陽が長く、外はこんなに明るいのに、時刻は21:30くらいです。
パリといったらヴェルサイユ宮殿
ヴェルサイユ宮殿も、豪華な建物と広大な美しい庭園が素晴らしい。
異次元に迷い込んだかのような非現実的な空間を味わい、とても良い経験ができました。
16世紀のパリの様子は想像を絶する
「パリでハイヒールが生まれたなんて、華やかでイメージ通りじゃないか」と思うかもしれません。
しかし当時のパリは華やかとはかけ離れた、汚物まみれの街だったそうです。
なんでも当時のパリは道の舗装が行き届いておらず、雨が降ればドロドロにぬかるみ、雑草は生え放題。
さらに人口密度が高いので、ゴミも野ざらし状態だったのだとか。
おまけに下水も整備されておらず、生活排水を道路に捨てる人も。
なんと溜まったウンチを夜な夜な窓から放り投げるようなこともあったそうな。
街中がそんな状態だったので、ハイヒールは道端に転がる汚物がスカートの裾についてしまうのを防ぐために使われていたというのだ。
なんだか思っていたフランスと違います。
なぜそんなに汚かったのか
華やかで綺麗な印象のフランスが、なぜそんなに汚い街だったのか。
当時のフランスは、たしかに貴族はとても華やかで豪華な暮らしをしていました。
ですが実は、フランスは西へ東へと領土を拡げるための戦費がかさみ、お金に余裕はほとんどなかったそうです。
そんな状態でも貴族は豪勢な生活を送るために、市民にとんでもない重税を課せていました。
なのでほとんどの一般市民はというと、とても貧しい暮らしを強いられていたんです。
その結果、後に不満が爆発した市民によってフランス革命が起きたんですね。映画「マリーアントワネット」で描かれたやつです。
貴族と一般市民の生活環境には圧倒的な差があったんです。
最後に
歴史を知ると服がもっと奥深く、楽しく感じます。
服のディテールや生地を突き詰めていくと、歴史に興味をもつきっかけにもなります。
また何かおもしろい雑学なんかを書いていこうと思います。
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