こんにちは。 洋服の生地についてのブログを書いています、服地パイセンです。
『古着のTシャツ気に入ってるけど、匂いが取れずに着れない…』
『クローゼットにしまっていた洋服がなんだかくさい気がする…』
なんてことあると思います。
臭いのついた服を着ていると、
『周りの人にを不快な思いをさせてないかな?』
など考えすぎてしまい、気になってテンション下がってしまいます。年齢を重ねてくるとどうしても臭いに鈍感になってくるそうなので、特に気をつけるようにしています。
特に長期間保管していた服は臭いがしやすく、違和感を感じたときはすぐ臭いをリセットするようにしています。この記事では我が家で行っている、洋服を傷めない、洋服のにおいのリセット方法を紹介します。そして実際に試してみたので、その結果をシェアします。
なぜTシャツが臭い?Tシャツが臭い原因は『皮脂と汗と雑菌』
洋服の臭いが特に気になるのは、汗をかきやすい夏。
そもそも臭いの原因は汗や皮脂と思いがちですが、汗や皮脂を分解して繁殖した雑菌です。
汗が臭いというより、汗によって菌が繁殖して臭くなるようですね。
どういう行為や状態が臭いやすくしてしまっているのか、原因を挙げていきます。
汗が付いたまま放置してしまっている
汗のついた服を、すぐ洗濯せず放置していると、繊維の奥まで細菌が繁殖して洗濯で落とすことが難しくなってしまいます。
洗濯直後は気にならないのに少し着たら汗の臭いがしてきたことはありませんか?
Tシャツに細菌が繁殖していると、汗がついた時に臭いの原因である成分を作り出してしまいます。
洋服を洗濯せずにそのまま放置したり、生乾きの状態が続くと細菌がどんどん増えていき、臭いを放つようになってしまうのです。
そういえば昔、一人暮らしのときなんかは1週間まとめて洗濯をしたりしていました。今思うと1週間の間に服についた菌はどんどん増えてしまうので、絶対良くありませんね。
繊維の奥まで汗や皮脂が浸透してしまっている
なぜ洗っているのに汗や皮脂を落としきることができないのでしょうか。
雑菌やにおいの原因物質はしつこいので、洗濯をしても臭いが残ってしまうことがあるんです。
洗濯では繊維についた表面の汚れを落とすことは出来ても、繊維の奥まできれいに洗い切ることはなかなかできません。菌や臭いは目に見えないだけにやっかいです。
洗剤や柔軟剤を入れすぎている
ついつい柔軟剤のいい香りで臭いを誤魔化してしまいます。
ところが洗剤や柔軟剤は適量を超えて入れすぎると、洗い落とし切れず洋服についたままになってしまうことがあります。
そうすると、洗いきれなかった成分なんかを養分に細菌が繁殖してしまい、その結果臭いが発生してしまうそうで注意が必要です。
臭いを消すために柔軟剤をたくさん入れるのは逆効果になってしまうこともあるんですね。
洋服の臭いをリセットします
Tシャツに雑菌が繁殖するのが臭う原因。汗をかいて臭くなるのも、生乾き臭も雑菌によるもの。
繊維の奥の皮脂や雑菌がなくなれば、臭いもリセットできます。
そんな、臭いのするTシャツには、除菌効果がある漂白剤に浸け置きするのが効果的。
靴の匂い対策の記事で、靴下の匂いをリセットする方法として紹介した
『酸素系漂白剤のオキシクリーン浸け置き』
が洋服にも効果的なんです。
ただし、シルクや毛繊維など動物性の繊維には使えないようなので注意が必要です。
Tシャツやタオルなんかには最高です。
準備するもの
臭いをリセットするために用意するものはこれだけです。
- バケツ
- 60度のお湯
- オキシクリーン(酸素系漂白剤)
オキシクリーン以外はどこの家庭にもあるもので事足ります。バケツがなければ洗面台にお湯をためても大丈夫です。むしろその方がラクなので、我が家では基本的に洗面台で行うことが多いです。
今回はわかりやすく撮影するためにバケツを使っています。
オキシクリーンとは
オキシクリーンは、衣類のシミや汚れを漂白・消臭、除菌してくれる酸素系漂白剤です。
その洗浄力は強力でありながらも安全なので、家にひとつあるととても役立ちます。
オキシクリーン浸け置きします
そんなオキシクリーンを使って洋服の臭いをリセットするのですが、手順はものすごく簡単です。
- 40〜60度のお湯をバケツにためる
- オキシクリーンをひとすくい入れる
- 約30分つけ置き後、いつも通り洗濯する
要するに、すこし熱めのお湯にオキシクリーンを溶かして浸け置き。
その後普通に洗濯するだけです。
40〜60度のお湯をバケツにためる
まずお湯を用意します。沸かしたお湯を水道水で割って冷ましてもいいのですが、給湯器で60度のお湯を出すのが手っ取り早いです。
くれぐれも火傷にはご注意ください。
熱すぎるお湯は、生地を傷める可能性もあるので、使わないようにしてくださいね。
オキシクリーンをひとすくい入れる
60度のお湯にオキシクリーンを投入します。
たくさん入れた方が良いってものでもありません。オキシクリーンは強力なので、付属のスプーン1杯で十分ですよ。
そして粉末をしっかり溶かします。
約30分つけ置き後、いつも通り洗濯する
オキシクリーンを溶かしたお湯を張ったバケツに消臭したい洋服を20〜30分間しっかり浸けます。
今回は古着のTシャツを3枚漬けました。
そのあとは、しっかりすすいでいつも通り洗濯機に入れて洗濯するだけです。
やってみてどうだった?
普段はタオルをオキシ漬けにすることが多く、Tシャツをオキシ漬けしたのは久しぶりでした。
やってみてどうだったか、状態をチェックしてみます。
においはとれたか?
ばっちり古着の匂いもなくなっていました。
着用して汗をかいてもにおいは戻らなかったので満足の仕上がりです。
洋服にダメージはないのか?
酸素系とはいえ漂白剤につけるのでダメージあるんじゃないかと心配になる人もいるかもしれません。
ご心配なく。
今回洗濯したTシャツは20年〜40年以上前のものですが、どれもTシャツへのダメージはまったくありませんでした。
衣類のにおいを予防するコツ
洋服が臭わない状態をキープしておくと、そもそも余計な手間や時間もかかりません。
洗濯槽を清潔にしておくことが1番有効だと思います。
たとえTシャツの臭いが取れたとしても、洗濯槽が汚れていると臭いが移ってしまい、またTシャツが臭うようになってしまいます。。。
洗濯槽を清潔に保つことで、ニオイがつくのを予防することができます。
洗濯が終ったら洗濯槽を空っぽにする
洗濯槽に洗濯物を残していると槽の湿度が上がり菌が増える原因になってしまいます。その状況を避けるためにも、洗濯が終わったらすぐに取り出すようにしたほうがいいです。
洗濯槽の中に汚れた洗濯物を入れたままにすると、空気が動かず、雑菌が繁殖しやすくなるので、汚れた洗濯物は別のカゴに入れて、洗うときに洗濯機に入れるのがよい。
洗濯時以外は、洗濯機のフタを開けておくことも大事です。
洗濯機の蓋を閉めたままにすると、洗濯槽内の湿度が上がり菌が繁殖しやすくなります。蓋を開けて通気性を良くすると、洗濯槽内の湿度が下がり、菌の繁殖が抑えられるんですね。
抗菌効果のある洗剤や柔軟剤を使う
最近は抗菌や消臭効果のある洗剤や柔軟剤も多く、上手に使えば衣類ににおいが染み付くのを防げます。
より高い効果を求めるなら、パッケージに「抗菌」や「消臭」とある粉末洗剤を選ぶとよいでしょう。
ちなみに液体よりも粉末洗剤の方が洗浄力が強いです。
洗濯槽を定期的に掃除する
意外にもきれいに見える洗濯槽の裏側は実はカビだらけだったりします。
洗濯槽の汚れに気がつかず、そのままで洗濯をすると、服をカビと一緒に洗濯していることになります。
洗濯槽に潜む菌やカビは、洗濯した衣類の繊維の奥に入り込み、汗や生乾きなどいやなにおいの原因に。
専用の洗剤を使って、定期的に洗濯槽を掃除することも重要です。
最後に
洗濯槽の掃除についても触れましたが、実はオキシクリーンは洗濯槽の掃除にも使えます。
といいますか、衣類の汚れだけではなくキッチン・お風呂場・トイレ・洗面所など、様々なお掃除で使用できる万能クリーナーです。
洋服を清潔に保つにはにはオキシクリーンがものすごく便利ですし、安全性が高いので小さな子どもがいる家庭でも安心して使えることもあって我が家では重宝しています。
もし洋服の臭いに困っていたら、是非試してみてほしいです。
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