こんにちは。 洋服の生地についてブログを書いています、服地パイセンです。
今回はコンフォートカラーズのTシャツを購入したので徹底的にレビューします。
これは以前、一枚で着れるTシャツを比較した記事で取り上げたアイテムの1つ。マイナーなTシャツということもあり、本当におすすめできるものなのか試してみたかったのです。
他にも僕がこのTシャツを買った理由は
- 白いパンツに合わせるTシャツがほしかった
- 着古した様な雰囲気に惹かれた
- 凝っているのに1500円くらいで買える
こんなところです。
結論を先に書くと、今回の買い物はちょっと失敗してしまいました。製品としての問題はないのですが『もし事前に知っていたら選び方が違ったかなぁ〜』と思うことが出てきました。
そんな購入の際に気をつけてほしいポイントなど、Tシャツ購入の際にぜひ参考にしてほしいことをシェアしようと思います。
コンフォートカラーズとは?
COMFORT COLORS(コンフォートカラーズ)は1975年にアメリカのバーモント州の片田舎で誕生し、創業当時からTシャツの生地感と色合いにこだわりを持ち続けるブランドです。
ハリのあるざっくりとしたTシャツが主流のアメリカではめずらしく、ソフトな質感と独自に磨いた染め技術で、他に類を見ないほど着心地のいいこなれ感のあるアイテムを展開しています。
あまりメジャーな存在ではなく、『知る人ぞ知る』Tシャツメーカーだと思います。
コンフォートカラーズの評判は?
今回のアイテム、コンフォートカラーズの『6030』のレビューを見てみます。
Yahooショッピングや楽天市場で購入した人からはこのような声があります。
まさに求めていた緑。
古着のような色がいいです。
又買うと思います。
参照:楽天市場
シンプルで着やすかったです。気を使わないで扱いやすいです。
生地も含めてこれから本当に長く長く扱いあるような気がしました。
参照:Yahooショッピング
COMFORT=快適さ、心地よさ
COLORS=色、彩
というブランドの名前通りの感想を持っているレビューがよくみられました。
コンフォートカラーズのTシャツはこんな人におすすめ
このコンフォートカラーズのTシャツがどのような人におすすめなのか。
他のTシャツと比べると特徴がわかりやすく、どのような人が着ているか想像しやすいです。
- 着心地のいいTシャツが好き
- 古着が好き
- こなれたカジュアルなTシャツがほしい
僕はこのような人にピッタリだと思うのですが、間違いないと思います。
コンフォートカラーズのポケット付Tシャツ『6030』を徹底レビュー
コンフォートカラーズのTシャツの魅力はズバリ『色味とソフトな生地感』です。
せっかくコンフォートカラーズのTシャツを買うなら、ブランドの魅力が詰まった物にしようと思って色物にしました。
今回僕が購入したのはカーキという色。褪せたオリーブ色のような、セージっぽい色味。
独特なヴィンテージ感のある風合いを醸し出す染色を施してあるので、洗い込む程に奥行きのある味わい深さが楽しめます。
どのようなアイテムなのか、徹底的にレビューしていきます。
デザインや仕様は?
形は誰でも一枚は持っているような普通のTシャツです。
左胸にはポケットがついた、いわゆるポケTです。
ネック周りとこだわりのタグ
オーソドックスな丸いクルーネック。ネックリブの幅は2cmと太さも一般的なもの。
『昔ながらのオーセンティックなTシャツ』というところでしょうか。
なんてことないアメリカのTシャツの雰囲気をぷんぷん醸し出しています。
タグは他の人からは見えない箇所ですが、ブランドのこだわりが垣間見えるポイントで、柔らかい綿の布地です。ボディと同系の色に染まっているのも製品染めならではの味です(染色に関しては後述します)。
しかもこのタグに使われるのがヘリンボーン生地という点もなかなか味わい深い魅力です。このタグがポリエステルやナイロンの生地だったらもっと味気のないものになっていたでしょう。
ポケットはベーシックな大きさ
ポケットの形は下部がとがっているホームベース型で、サイズは縦11cm ×横11cmと標準的な大きさです。
目に見えるところは奇をてらうようなことはせず、ベーシックを貫いています。
アメリカンな丸胴ボディ
昔ながらの丸胴ボディです。アメリカンにいうならチューブボディ。
縫い目が肌に当たらないことや、昔ながらの製法ということで僕はけっこう好きなポイントです。
生地と縫製
コンフォートカラーズのTシャツの魅力を語るポイントは『色味とソフトな生地感』と前述しました。
シンプルなデザインながら顔料染めによる雰囲気のあるビンテージテイストを感じられます。
生地はなめらかで強度のあるものを使用し、着心地が良い。もちろん透けません。
製品染め(ガーメントダイ)の風合いによるこなれ感
コンフォートカラーズの生地はCOTTON USA の6.1オンスの程よいヘビーウエイト。
『6オンス以上のTシャツは透けない』ということもありますし、ヘビーウエイトと聞くとゴワゴワしているものを連想してしまいますがそんなことはなく、リングスパン糸を使用し、とてもしなやかな生地です。
一般的にアメリカのTシャツは、ハリのあるざっくりとした質感のオープンエンド糸のTシャツが主流。そんな中でリングスパンコットンを使用しているので、自ずと差別化が図られています。
リングスパンとオープンエンドって、何が違うかと言うと、綿糸を紡績する方法が違います。
たったそれだけのこと?と思うかもしれませんが、けっこう違いが生まれます。
そんなしなやかな生地に、着古したような味のあるピグメント染め(顔料染め)を施してあるので風合いが良く、まるで古着のTシャツのようや質感が生まれるんですね。しかも経年変化とともに更に趣きのある風合いになります。
ピグメント染めについてはこちらの記事で詳しくまとめているので、ぜひ読んでみてください。
▶︎【Tシャツでも経年変化を楽しめるピグメント加工は知っていますか?】
首裏はツイルテープで補強され、丈夫で長持ち
Tシャツの裏側の縫製をみてみると、首と肩周りもしっかり補強されています。丈夫なTシャツに施されるタコバインダーの仕様のおかげで伸びにくく、ヨレや型崩れを起こしにくくなります。
これがある無しで洗濯耐用回数が飛躍的に伸び、長く付き合えます。
そしてタコバインダーは通常は共布なのですが、ツイルテープで補強されています。
裏側なので見えないところですが、このような見えないところまで配慮されたものにはこだわりを感じて好感がもてます。
袖や裾はダブルステッチで頑丈
袖、裾はタフなダブルステッチの縫製。
天地引きという、ステッチが一本の縫製よりもヴィンテージ感は薄めな縫い方ですが、丈夫な縫製です。
サイズ感とシルエット
1番気になる形なのですが、コンフォートカラーズのTシャツは着丈長めで縦長なシルエットです。
いかにも海外のTシャツらしいバランスなとで、少し長めに感じるかもしれません。
サイズ感や洗濯による変化について触れていきます。
サイズは着丈がやや長め
僕が購入したのはLサイズ。
ちなみに170cm60kgの日本人の標準的な体型です。
全体的なシルエットはやはり着丈がすこし長いように見えます。生地が柔らかめで落ち感が出るので、実数値よりも着丈が長く感じました。
手を下ろしたときの親指の先端より少し長いくらいの長さです。
上の写真はネットで購入し、開封してすぐに着用したのでシワが目立ちますね。生地が柔らかめなのも影響していると思います。
コンフォートカラーズの縮みやサイズの変化は?
こちらの画像は3回洗濯した後のサイズ感です。(正面から直射日光が当たって実物と色味が変わっています。色味はほかの画像の方が参考になります)
今回も洗濯をしてサイズの変化を観察してみたところ、面白い発見がありました。
通常はコットンのTシャツを洗濯をすると、綿が水分を含み、縮んだ状態で乾くので寸法が小さくなります。
ところが、コンフォートカラーズのTシャツは1回目の洗濯でサイズがけっこう大きくなりました。
計測してみると肩幅は+4cm、着丈は+3.5cmだったので、ワンサイズくらい大きくなったことになります。
着丈は人差し指の指先あたりまで伸びました。
これはおそらく、ピグメント加工後に乾燥機を使って急激に乾かしているため、購入時は縮みきっているんだと思います。
つまり『縮みきっている状態から通常の状態に戻った』ということなんだと思います(たぶん)。
ちなみに2、3回目の洗濯では1回目の洗濯ほどの変化はありませんでした。
洗濯による変化をまとめたので、参考にしてみてください。
サイズ | 肩幅 | 身幅 | 着丈 | 袖丈 |
---|---|---|---|---|
未洗濯 | 49.5 | 56.5 | 72 | 21.5 |
洗濯1回目 | 53 | 55.5 | 75.5 | 22.5 |
洗濯2回目 | 52.5 | 55.5 | 76 | 22.5 |
洗濯3回目 | 53 | 55.5 | 76.5 | 22.5 |
多少の計測の誤差はあると思いますが、だいたい間違いないはずです。
色落ちと取扱い上の注意点
コンフォートカラーズの(白以外の)Tシャツは完成したボディを顔料で染める製品染めを施してあります。
そのおかげで褪せたようなこなれ感のある風合いがある反面、『色落ちしやすい』ということが挙げられます。つまり、色の薄い衣類と一緒に洗濯すると色移りすることがあります。
僕が購入したカーキは、ほかの洗濯物と一緒にネットにも入れずに洗いましたが、特に色落ちや色移りもしませんでした。
赤とか青のような濃い色の場合は初めの数回の洗濯は気を使った方がいいかもしれませんね。
値段は安くてコスパがいい
今回のコンフォートカラーズのTシャツは楽天市場で1750円で購入しました。
なんとお財布に優しい値段!
ピグメント加工のTシャツはgood onのものが有名ですが、5000円くらいするのでコスパが全然違います。(約3枚買えてしまいます!)
同じピグメント加工のTシャツでも質感が全然違っていて、グッドオンの方が5.5オンスのものでも生地感は硬めでゴワゴワしています。
Tシャツのメンズコーディネート
最後にどんな感じで着ているかコーディネートについても書いておこうと思います。
冒頭で書きましたが、白いパンツに合わせるこなれ感のあるTシャツがほしくて購入しました。
色味や質感がすごく良くて物としては気に入っています。
ただ、洗濯すると着丈が長くなってしまったので少し合わせづらいですね。LサイズでなくMサイズにすべきでした。
コンフォートカラーズTシャツのメリットとデメリット
コンフォートカラーズのTシャツ『6030』について感想を書いてきました。
最後に良いところと、気になったところを整理してみようと思います。
メリット
まずは良かったところです。
- 程よく厚みがあるのに柔らかく着心地が良い
- 新品でもこなれた雰囲気がある
- 値段も安くてこなれている
着心地の良さと風合いの良さは抜群に良いです。
デメリット
次に気になったところです。
- 色によって色移りする可能性がある
- サイズ選びに注意
やはり洗濯によるサイズの変化が気になりました。大きめのサイズを選ばないようにした方がいいと思います。
もしサイズで迷ったら小さい方のサイズを選ぶのが間違いないです。
最後に
Tシャツはシンプルなアイテムです。だからこそコンフォートカラーズの製品のように染め方や生地にこだわることで差別化を図れます。
アイテムとしては
『デザインも値段もこなれている』と感じるほど素晴らしいTシャツでした。
製品については満足なのですが、洗濯によるサイズの変化を考えてなかったので、やや失敗してしまいました。
数値上のサイズ表記だけではなかなかわからないので、参考にしていただけると嬉しいです。
『他の一枚で着れる無地Tシャツも知りたい』という方は、生地の厚さやサイズ感・価格などの観点からTシャツを厳選した記事があるので、ぜひ読んでみてください。
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