服地パイセン

生地にうるさい服屋で学んだことを活かし、洋服のわかりづらいことをわかりやすく解説します。

メンズのスポーツミックスの価値観について思いついたことを書いていきます

スポーツミックスは面白い


「日本人は近眼である」
という表現を聞いたことがあります。

 

視力が低いという直接的な意味ではなく、日本人は洋服えらびの視野が狭いという意味。
コレクター気質な人が多く、ひとつひとつのアイテムをグッズ感覚で集めている方が大勢います。

 

コーディネートで大切なのは、
全体のトータルバランスです。

 

ミリタリーアイテムにミリタリーアイテムを合わせると軍人コスプレになりますし、ワークアイテムで固めすぎると作業着になってしまいます。


スポーツアイテムも工夫しないとただの運動着のようになってしまいます。

 

そうならないように、
普段着にテイストをミックスしてバランスを取ることで、おしゃれなコーディネートになります。

 

その中でも、スポーツミックスについて思うことをつらつらと書いてみようと思います。

 

 

 

 

 

 

スポーツミックスとは何か?

軍パンにジョーダン1のスポーツミックスコーディネート

スポーツミックスは、スポーツ系のアイテムやスポーツブランドを取り入れたコーディネートのことを呼びます。

 

今は当たり前のようにスポーツアイテムを取り入れていますが、
わざわざ「スポーツミックス」という言葉を使うことにファッションの歴史を感じます。

 

というのも、昔はファッションとスポーツは対極に位置していて、年々スポーツとファッションの距離が近づいてきているように感じます。

 

もともとファッションの文化は貴族のためのものだったので、いかに優雅に美しく魅せるかという、ドレスの文化です。

 

一方、現代のスポーツは機能的でカジュアルなもの。

 

スポーツミックスは、その両者のバランス感を楽しむスタイルなんでしょう。

 

世代によってスポーツミックスの価値観は違う

ファッション関係の仕事をしていると、色んな年代の人と話をすることがあります。

 

先日、取引先の60代の方と、スポーツミックスのファッションについて話をしました。
30代の僕とその人とでは、ちょうど親と子くらいの歳の差です。

 

感覚が違う部分があり、話をしていておもしろかったです。
中でもスポーツミックスに欠かせないアイテムであるスニーカーに対する考えた。

 

その人にとってはスニーカーを履くだけでもけっこうなスポーツミックスだそう。
足元は革靴を履くのが当たり前だったからです。

 

つまり、その人にとってのスポーツミックスは
「革靴をスニーカーに置き換えた服装」というような考え方です。

 

 

一方、足元はスニーカーが当たり前な環境で育った僕らの世代は、スニーカーがスタンダードで、革靴はきれいめな服装に合わせる靴だったり、クラシックな雰囲気を出すための靴です。
「スポーツの要素がミックスされているのが当たり前」
なんです。

 

考え方の軸というか、スポーツとファッションに対する意識が違いますね。

 

その年代の方が皆、その人と同じ感覚だとは思いませんが、
少しずつ少しずつスポーツが日常に溶け込んで、当たり前の存在になってきているんだな、と感じた瞬間でした。

 

代表的なスポーツMIXコーデ

スポーツミックスの考え方は人や世代にによって違います。
具体的にはどのような取り入れ方があるのでしょうか。

 

スポーツブランドのロゴを取り入れる

ADIDASのロゴを取り入れたスポーツミックスコーディネート

スポーツブランドの特徴として、
わかりやすくブランドのロゴが入っているということが挙げられます。
adidasnikeなどのスポーツブランドのロゴアイテムをコーディネートに取り入れるだけで、一気にスポーツ感がでます。

 

スポーツ素材を取り入れる

ジャージやスウェットパンツなどのスポーツ素材のアイテムをコーディネートに取り入れる。
面積が大きいので、それだけでスポーティな印象になります。

ジャージー素材のアイテムがわかりやすいですね。

 

スニーカーをコーディネートに取り入れる。

チノパンのスポーツミックスコーディネート

上でも出てきた例ですが、
足元に外しとしてスニーカーを履くことも立派なスポーツミックスです。

スーツにスニーカーはもう当たり前ですが、20年も遡るとかなりおしゃれな人しかやってませんでした。

トラウザーにスニーカーを合わせる、みたいな感じが大人っぽくてやりやすいのかもしれません。

 

今のスポーツと昔のスポーツは違う

「スポーツ」という言葉が指す対象も時代とともに変化しています。

何十年も昔のスポーツはハンティングやポロ競技などを指していました。
今のスポーツはもっと多様化して、球技だったりジョギングだったり。

 

そもそも、昔はジョギングをする文化がなく、ジョギングをしていると変質者に見られることもあったそうです。

 

このことはスニーカーの歴史という記事でも触れてるので、よかったら合わせて読んでみてください。

1950年代頃からの足元の変化について書いてます。

www.fukujipaisen.com

 

 

スポーツミックスのおしゃれアイテム

ここ数年ニードルズのものをはじめ、「トラックパンツ」を穿いている人をよく見かけます。

 

トラックパンツは元々、スポーツ選手が練習やウォーミングアップの際に着用するパンツを指します。

サイドにラインが入ったデザインのものが主流で、いかにもスポーティーなイメージです。

トラックパンツのスポーツミックスコーディネート

どカジュアル派の僕もトラックパンツはけっこう好きで、一昔前のヤンキーぽく、あえてダサく穿くのがかっこいいと思って取り入れてます。

 

いつものジーンズやチノパンをトラックパンツに置き換えるだけでも、簡単にスポーツミックスができますし、今っぽいですね。

 

トラックパンツに使われるジャージの生地について書いてますので、
よかったらこちらも読んでみてください。

www.fukujipaisen.com

 

スポーツミックスを始めるには

 スポーツミックスには苦手意識がある人も意外と多いようです。

 

「子供っぽくなる」
「コーディネートに馴染まない」
といった悩みがよく聞かれます。

 

全身をすべてスポーツアイテムで固めてしまうと、どうしても運動着のような印象になってしまので、
まずはスニーカーやキャップなどの小物から始めるなど。

 

取り入れるスポーツアイテムのカラーもポイントです。

派手なものほどスポーツ感が強くコーディネートする際の難易度が高くなるので、はじめはあまり主張しすぎない

白や黒などシンプルな色味のほうが何にでも合わせやすいです。

 

いつものカジュアルスタイルをベースに、足元に白スニーカーみたいな形なら、あまり違和感なくスポーツアイテムならではの軽やかさを取り入れられるのではないでしょうか。

 

バランスを気にしてダサくないスポーツミックスを!

「日本人は近眼である」ということを冒頭で書きました。

これだけコーディネートについて書いておいて、恥ずかしながら僕も完全に近眼の傾向にあります。(笑)

 

昔は好きなもんばっか買うので、どう合わせていいのかわからないものばかりでバランスもへったくれもありませんでした。

 

仕事で服のコーディネートをするようになってから、バランスを気にするようになりましたが。

スポーツ要素をバランス良く取り入れて、ファッションを楽しみたいですねってゆう話でした。

 

 

▼ コーディネートの悩みを解決してくれるサービスUwear(ユーウェア)を利用してみたので、悩んでいたら是非読んでみてください。

www.fukujipaisen.com

 

 

 

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